「時計作りは誰に習ったのですか?」と よく聞かれますが…
15年ほど前になりますが…
最初の最初はただただ、カタチが出来て動けばいいというレベルで時計を作っていました。作るのが精いっぱい。
で、実際自分で作ったものを自分で普段使いしてみると、不都合なことがたくさんたくさん起こりました。
すぐに止まる、遅れる。
ひっかかる。
着け外し難い。
雨の日曇る。
ベルトがすぐにダメに。
ケースが錆びる。
etc… etc…
これでは趣味で作っているレベル。
だれもがお金払ってまで欲しくはないでしょう。
完成度を上げていかないと腕時計作家にはなれません。
でもだれも教えてくれません… というか、そんなことしてる人がいませんでした。
なので、当時はさまざまな作り方を自分で考えてやってみて改善していく。
そうやってすこしづつ、いい時計が作れるように努力していました。
それを信じて続けているときに
安藤秀房氏に出会いました。
安藤さんは長年にわたり、時計ケースを制作する会社をご兄弟で経営されていました。
業界で安藤さんご兄弟の会社を知らない人はいませんでした。
国内ブランドはもちろん、いくつものスイス高級ブランド時計のケースも制作されていました。
その確かな品質の製品を見せてもらうと、私の作ったものは「いい時計」ではありませんでした。
すぐに惚れ込んでしまい、その技術や経験を伝承してほしいと心底思いました。
そして私の師匠になってもらいました。
そこから時計の作り方が大きく進化しました。
で、最初に師匠と制作した時計がこの ”リングウオッチシリーズ”です。
(*写真の時計は最近作ったものです)
サファイアガラス直径12ミリのこの時計は防水機能はもちろん、SEIKOの直径9ミリ最小ムーブメントを搭載しました。
徐々に完成度も上がり、現在の “ Lamazion “ 立ち上げに繋がりました。
けれどまだまだ半人前なので、師匠からはもっともっといろんなことを吸収して成長したいと思っております。
時計作りは奥深いのです。
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